【完】恋の授業を始めます。
Lesson15 ヤキモチ【賢人side】
あぁ、もうほんとヤバイ。
「どうした賢人、ボーッとして。」
俺の向かいの席に座る朔夜。
「いやなんか、今宵が可愛いすぎるっていうか。」
「はっ、ノロケ話かよ。」
はっって、嘲笑かよ。
「まぁ確かに可愛いもんな、高槻さん。」
何かお前に今宵が可愛いって言われると、すげぇムカつく。
でも、そこは敢えて黙っておこう。
「で、あれから何か進展あったのか?」
そう言って紙パックのコーヒーを飲みながら質問する朔夜。
「進展つぅか、抱き締めてキスしたくらい。」
「へぇ、お前案外積極的なのな。」
積極的つぅか、やり過ぎたつぅか。
「で、デートとかはしたの?」
は?デート?
「何で?」
「何でってそりゃ、付き合ったらデートぐらいするだろ。」
そっか、花音と付き合ってた時は、相手が忙し過ぎて、デートとかしてる暇無かったもんな。
「いっそ自分から誘ってみれば?高槻さん、喜ぶかもよ。」
そっか。後でちょっと言ってこよ。