【完】恋の授業を始めます。
扉をしめ、誰も入らないよう鍵を閉めた。
「け、賢人君?」
「今宵。」
イラついてるからか、声のトーンが低くなる。
「さっき告白されてたの?」
「え?う、うん。でも、ちゃんと断ったよ。」
「断ってくれたのは嬉しいけど、俺以外の奴の前で、笑ったりしないで。」
今宵の笑顔は可愛すぎるから、あんなの誰だって惚れちまうんだよ。
「え?何で?」
何でって、自覚ねぇの?(←普通は無いよ)
「お前の笑顔可愛いから、他の奴が見たら、惚れるんだよ。」
「惚れる?そんな訳ないじゃん。」
そう言ってニッコリ笑う今宵。
「あるよ。現にこうして、今宵の笑顔に惚れてる奴いるんだから。」
「まさかぁ。(笑)」
いや、笑ってるけど、本当のことなんだよ。
こいつ、天然かよ。
俺は小さくため息をし、近くにある椅子に座った。
そして真剣な顔で、今宵を見つめる。
「今宵、こっち来て。」
「え?何で?」
不思議そうに首を傾げる今宵。
「いいから。おいで?」
そう言うと、今宵はゆっくり俺の近くに寄ってきた。
「膝乗って。」
「え!?」
今宵は驚いて目を見開いていた。
「や、やだよ!恥ずかしい!」
「文句は無し。無防備な今宵が悪い。」
「何それ!意味分かんない!」
顔を赤くしながら、叫んでる今宵だけど俺にはそんなの何も怖くない。
「いいから。早く乗って。」
諦めた今宵は俺の膝の上に横向きに座った。
「何で横向き?」
「え!?違うの!?」
「俺の足またいで、俺の目向くようにして座って。」
そう言うと、今宵の顔はさらに真っ赤になる。
「どうしても?」
「どうしても。」
そう質問した今宵は態勢を変え、俺の目と目が合うように座った。
「は、恥ずかしい。」
「我慢して。」
真っ赤になってる今宵を見ながら、さっきと変わらず真剣な顔で話を続けた。
「今宵。」
「何?」
「今宵からキスして。」
「っ~~~~~~~~~!/////////」