【完】恋の授業を始めます。
Lesson16 デートの前準備【恵奈side】
【恵奈side】
休み時間にジュースを買おうと教室を出ようとすると、今宵に呼ばれて、足を止めた。
「え、恵奈!お願いがあるの!」
「どうしたの?今宵?」
モジモジと目を泳がせている今宵の顔は、何だか可愛く思えた。
まぁ、元々可愛いんだけどね。
「賢人君と、デートするから・・・そのぉ、可愛い服を買いたいから、一緒に選ぶの手伝って欲しいなと思って。」
なぬ!?デート!?
安曇君と!?しかも、いつから名前で呼んでんの!?
これは、聞きたいことが山済みですな。
そう考えただけで、楽しみでワクワクする。
「いいよ。この恵奈様が今宵をプロデュースしてあげる!」
そう言うと、今宵はパーーッと笑顔になった。
あぁ、もう可愛いんだから!この子は!!
「じゃぁ早速今日の放課後、駅前のショッピングモールで可愛い服買いに行こう!」
「うん!!」
楽しそうに笑う今宵は、見ててすごく可愛いと思った。
「あぁ、もうほんと可愛いんだから。」
そう小さく呟いた。
「ん?何か言った?」
「ううん。何でもない。」
とにかく今日の放課後は、今宵を可愛くプロデュースしなきゃ。
楽しみだなぁ。早く放課後来ないかなぁ。
「どうしたの?恵奈。ニヤニヤして。」
「ないしょー!」
「えー、教えてよー。」
そう言って今宵は、頬を吹くらませた。
私は放課後を楽しみにして、ジュースを買いに、今度こそ教室を出た。