【完】恋の授業を始めます。
【恵奈side】
今宵、大丈夫かな?
足くじいたみたいだし、大事に至って無かったら良いけど・・・。
ソワソワしていると、頭にポンと何かが乗ってるのを感じた。
上を向くと、朔夜が私の頭に手を置いていた。
「気にすることねぇよ、賢人がついてんだし。」
「でも・・・。」
それでも心配になるよ。
「高槻さんならきっと大丈夫だから。そんな深く考えんな。」
「そうだね。ありがとう、朔夜。」
優しく微笑んでくれて、少し安心する。
こんな良い弟を持って、私は幸せだな。
「相変わらず手がかかるなぁ、俺の姉は。」
さっきの微笑んだ笑顔が嘘かのように嘲笑する朔夜。
やっぱ前言撤回!
私の弟、ほんとムカつく!
「あんた少しは「気遣い」って言葉を覚えなさいよ!」
「恵奈に気ぃ遣ってどうすんだよ?」
この男はぁぁぁぁぁぁー!
帰ったら頭拳でグリグリしてやる!
その後は今宵の怪我のことを心配しながら、今宵が来るのを待っていた。
恵奈side END