【完】恋の授業を始めます。
「もっと。」
「好き。大好き。すげぇ好き。」
胸が潰されそうなくらい、ドキドキする。
「キスが、したい。」
そう言うと賢人君は体を離し、真っ直ぐに私を見つめる。
そしてだんだん顔が近くなる。
私も目をギュッと瞑った。
キスすると思ったその時・・・
「兄貴ー!飯ってまだ残って・・・」
扉がガチャっと開く音がした。
そこにはかっこいい長身の男の子がいた。
キスをするギリギリで扉が開いたから、誤魔化せないまま沈黙が続いた。
「兄貴、その女誰?」
「はぁー。聖人、部屋に入る時はノックしろって、いつも言ってるだろ。」
え!?たかと!?
そういえばさっき弟がいるって言ってたな。