【完】恋の授業を始めます。
そう言ってる賢人君の顔は真っ赤になっていた。
もう寝ようと思ったら、賢人君が私を呼んだ。
「今宵、こっちおいで。」
そう言って、賢人君はベッドをポンポンと叩いた。
そこって、賢人君のベッド!?
「無理無理無理!」
一緒に寝たりなんかしたら、心臓壊れそう。
「いいから。おいで。」
優しい笑顔で私を見るから行かざる負えないと思い、私はベッドに近づいた。
するとグイッと腕を引っ張られ、気づいたら賢人君の腕の中にいた。
「えっ!」
こんなの、心臓もたないよ~!
「なんか。」
え?
「なんか同じ匂いがするって、変な感じすんね。」
賢人君はそう言うと、私の髪を触った。
賢人君の目を見ると、賢人君も私を見て、お互いにキスをした。
そして、宝物を抱き締めるように、優しく抱き締めてくれた。
「おやすみ、今宵。」
耳元で優しく言われ、急に胸が高鳴る。
不意打ちなんて、ズルいよ。
私も「おやすみ。」と言って、賢人君の腕の中で、その日は幸せな夢を見ることができた。