【完】恋の授業を始めます。
「今宵が今まで家族と一緒にいられなかった分、俺たちの家族の時間をたくさん過ごそう。」
これって、もしかして・・・!
白い箱を開けると、そこには綺麗な指輪が入っていた。
「こんな俺だけど、今宵をずっと守るって誓うから。俺と、結婚してください。」
嬉しすぎて、涙が溢れた。
「・・・はい。」
そう返事をすると、賢人君はギュッと私を抱き締めた。
そして、私の薬指に、指輪をはめた。
そして、もう一度私を優しくギュッと抱き締めてくれた。
「やべぇ、すげぇ嬉しい。」
体から離れると、賢人君は私に優しく呟いた。
「今宵、愛してる。」
初めて聞いた大好き以上の言葉に、私の顔は一気に赤くなる。
「私も、愛してる。」
そう言うと、賢人君は私の唇にキスをした。
誓いのキスみたいで、少し恥ずかしかった。
その後に、賢人君の額が私の額にコツンとあたった。
「かっこつけすぎ。」
「これ位が丁度良いんだよ。」
ほんと、かっこよすぎだよ。
私たちはクリスマスツリーの下で、永遠の愛を誓った。
「悪い、寒いよな。どっか入ろっか。」
「手繋いでくれたら、暖かいかも。」
そう言うと、賢人君はニコッと笑って、手を伸べて来た。
「じゃあ、繋ごっか。」
そして私は、賢人君と手を繋いで歩いた。
私は今までに感じたことのない夜を過ごすことが出来た。