【完】恋の授業を始めます。

「待ってたよー、朔夜。我が弟よ！」



「年一緒だろ、バカ！」



え？何？誰？


「あ、紹介するね今宵、私の双子の弟の暁朔夜(あかつきさくや)。安曇君のこといろいろ教えてくれるから。」


「「は！？」」



聞いてないよ、恵奈。



「おい、どういうつもりだ？恵奈。」


「どうもこうも、今宵安曇君に惚れてるから、親友のあんたがアドバイスして欲しいな〜と思って。」


ちょ、ちょっと！何勝手なこと言ってんの⁉︎


「へー高槻さん賢人に惚れてんだ。」


暁君までニヤニヤしてる。


似てるな、この双子。恵奈に弟いるのは知ってたけど……ってそうじゃなくて！


「い、いい！暁君もそんな面倒なこと…」

「いいよ。」「は！？」


即答！？さっきまで驚いてたのに。


「何でも教えるけど、信じる自身ある？」


するといきなり暁君の顔が真剣でさっきまでと違う雰囲気を醸し出している。


何？何でいきなりそんな顔……。


「え？」


「あいつの全部聞いてあいつを支えられるなら、協力するけど。」


さっきまでの笑顔が消え、険しい顔をする彼は少し怖かった。


暁君は昔の安曇君知ってる。私の知らない安曇君を……。


「直ぐにとは言わないから、よく考えてみて。」