【完】恋の授業を始めます。
【今宵side】


ピピピピッ、ピピー…カチッ!


目覚まし時計を止め、ゆっくり体を起こした。


「あ、朝か。こんなに気持ち良く起きれたのは、初めて。」


下に降りて、朝ごはんの準備をする。


パンとコーヒー、これは毎日のメニュー。


「お父さん、おはようございます。」


「あぁ。今日は顔色が良いな。」


そう言って、コーヒーを淹れるお父さん。


教えたいけど、「浮かれるヒマあるなら、勉強しろ。」って言われそうだから、止めとこう。


「えぇ、まぁ。」「勉強か?」


そうだよね、勉強ってことしかないもんね。


「はい、まぁ…。」


「しっかりやれよ。」


そう言うと父は
和室に入って、仏壇の前で手を合わせる。


学校に行くのは楽しみだけど、安曇君にあんな態度取ったから、嫌われてるよね。


少し溜め息をつき、パンを人齧りした。


「じゃあ行ってくる。遅れるなよ。」


「行ってらっしゃいませ。」


もっとちゃんと話したいな、敬語じゃなくて普通に。











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