【完】恋の授業を始めます。
でも無視したら、また校内放送が流れて、面倒なことになる。


「賢人、行かなくて良いんだぞ。」


朔夜はそう言ってたけど、俺は玄関に行くことを決めた。


「あっ!おい、賢人!」


あいつの声がするけど、聞こえない振りをする。


「今更、何しに来たんだ?」


そんなことを言いながら、玄関に向かった。


「あ!賢人!」


花音は俺を見つけると、笑顔で俺の名前を呼んだ。


「良かった!賢人に会いたくなって来ちゃった。」


会いたい?ふざけんな。


そんなこと思ってもないくせに。


「背、伸びたね。前は同じくらいだった…


パシンッー…


俺の髪に伸びてくる手を、俺は振り払った。









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