【完】恋の授業を始めます。
「そ、そう!じゃあ、俺はもう帰るわ。」
「あ、うん。またね、暁君。」
「じゃあね。」
そう言って、俺は早歩きで家に向かった。
「はーー。重症だろ、コレ。」
まだドキドキしてる心臓と赤くなってる頬。
「ガチで好きなんだ、高槻さんのこと。」
もう認めるしかないらしい。
『ちょっとは本気になったら?』
「本気に…なれるかな。」
今まで女遊びしてたけど、本気になったことなんて無かった。
でも、こんなにどきしたり顔が赤くなったのは初めてだ。
「そん時は、賢人とはライバルになるな。」
まぁまだあいつは、高槻さんを好きになってないと思うけど。
俺が本気になるか、ならないかはまだ分からないし。
「本気の恋って……どんなのだろ。」
そんな俺がマジで本気になるのは、これからまだ先の話。