俺様と双子達2
それだけで十分だ…。



「連絡したいなら教えるけど…。」

「それはイイよ。拒絶されたらキツイからさ…。」

「わかった…。もう行きなさい…。」



別れがたい…。



20年ぶりに会った母親と最後の別れ…。



もう二度と会えない…。



「俺は…。理想通りの息子に成長したかな?」

「理想……以上よ!!」

「ありがとう。俺を産んでくれて…。じゃあ…少しでも長く俺を見ててね…。」

「えぇ!!私、AQUAの大ファンだから!!とくに隼人のね!!だから…幸せになるのよ…。」

「うん。」

「誕生日…おめでとう…。」

「うん、じゃあね。」



そう言って病室を出た。



不安気な莉里の顔を見た瞬間、いてもたってもいられず、莉里を抱きしめて泣いた。



まさか自分がこんなに泣き虫だとは思わなかった。



「莉里…ありがとね…。」

「莉里は何もしてない。頑張ったね、隼人…。」



莉里が逆に抱きしめ返してくれて、頭をなでてくれた。



やっぱりココ…。



< 141 / 1,439 >

この作品をシェア

pagetop