秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
学校を出ると部活をしてる人以外は誰もいなくて、私が図書室に居る時も何人かは来たりはするけど直ぐに帰ってしまう。
校門を出て少しすると誠は私の手を繋いだ。
えっ…
いつもは手を繋いだりしないのに急にこんな事をされたらドキドキしちゃう。
「ま、誠っ…」
「何?」
「何で手を繋いでるの?」
「いいだろ?俺が繋ぎたかったんだし!」
そう言われたら何も言えない。
それに今の時期はジメジメしていて、手に汗とかかいちゃいそうだし…。
ドキドキしてる癖に手の汗が気になって、圭介くんの家に着くまで話した会話があまり頭に入らなかった。
圭介くんの家に着くとちょうど圭介くんが家から出てきた。
「あれー!?手なんか繋いじゃってラブラブだねぇ!」
「うっせぇ!」
私は恥ずかしくて下を向いた。
「所でこの週末は大丈夫だったか?」
「今の所は大丈夫だ!誠は?」
「それが…ってその前にサツキの兄貴が優さんだったんだ!」
「はっ!?マジ?どうりでサツキちゃん誰かに似てると思ってたけど優さんだったんだ!
そうか、優さんの妹だったんだサツキちゃん!優さん元気?」
「お兄ちゃんは元気ですよ!」
「俺も会いたいな優さんに…所でさっき言いかけてたの何なんだよ?」
「土曜日にサツキと優さんと幼馴染が車に乗っていた時に、サツキの姿を見て追いかけて来たらしい!
優さんと幼馴染が対処したからサツキに被害はなかったけどな」
確かにあの日はどうなるかと思ったもんね。
お兄ちゃんとこうちゃんが居たから良かったけど、もし一人で歩いてたらどうなっていたか分かんない。