秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜




だがこの一回で終わることなく、週末になると光輝の空いた時間にバイクを乗る練習に付き合わされていた。


サツキはデートを邪魔された事を根に持ってるみたいで、待ち構えていた光輝に文句を言っている。


確かに何回かデートの邪魔をされたが、こうしてサツキが膨れっ面で怒ってる姿が可愛いと思ってしまうのはサツキには内緒だけどな。


光輝の誘いを断れないのは、彼女の為に上手くバイクを乗りたいと言う熱意があるからだ。


サツキには彼女が出来たのを言ってないみたいだけど、話せば納得するんじゃねぇの?って言ったら、光輝は絶対に言いたくないから言うなって言ったから俺はサツキに黙ってるんだけど、何をそんなに隠す必要があるのか俺にはわからなかった。


「いいだろ別に!なっ誠!」


「だけどこうしてサツキも怒ってるしそろそろ理由を話してやれよ?
ちゃんと話せば納得するだろうしそれにバイクは上手に乗れるようになったし、後は教習所で練習すれば大丈夫じゃないのか?」


もう俺が教えなくても、運転できるようになったし大丈夫だと思うんだけどな…。


「ダメだ!確かに乗れるようにはなったし、教習でも乗ってる。
だけど俺は誠みたいに上手く乗れる様になりたいし、教習も大事だけどいっぱい乗って走らなきゃ上手くならないだろ?」


「じゃあさっき誠が言ってた理由を私にちゃんと説明してよ!」


「無理!」


「どうして誠には言えて私には言えないのよ!理由を言わないなら誠は行かせないからね!」


二人は何故か睨み合いをしていた。


待てよ…これって俺とサツキが付き合う前は俺と光輝が睨み合っていて、それをサツキがよく止めてたよな?


何だか立場が逆転してるな…。





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