秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
って何で俺、こいつに見惚れてるんだ?
そんな場合じゃない!
「おいっ!起きろ!」
俺の声に女はバッと起きあがり、俺を寝起きな顔で見つめた。
「連絡しても電話に出ねぇから来たら寝てるし…」
「す、すすすみません!」
図書室に向かう途中にラインを入れたけど返事がなくて、来たら寝てるし…
そして女の手元にはプリントらしき物があり、俺はそのプリントを手に取った。
「お前…こんな簡単な問題もわからないのか?それに頑張って一問だけ解いてるけど間違ってる。」
「えっ…私、数学だけ苦手で…」
「俺が教えてやるからこれを解いたら帰るぞ!」
「は、はいっ!」
そう言って俺は女の隣に座ると問題の解き方を教えた。
しかしこの問題は結構、簡単な方だけど余程、数学が苦手なんだな。
だけど俺が解き方を教えると理解力があるのかスラスラと解けた。
コイツは授業を聞いてるんだろうか…。