秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜




「あ、ありがとうございました!
生徒会長のおかげで全部解けるなんてっ…」


「ちょっ、お前それくらいで泣くか普通…」


「本当に数学だけはわからなくて嬉しいんです。」


「変わった奴だな…もう遅いから帰るぞ!」


「はいっ!」


本当に変わった女だな…数学のプリントが解けただけで泣くなんて。


そして学校を出て校門を出ると俺は女に言った。


「今日は先に俺の知り合いの所に寄ってからお前を送るから!」


俺がそう言うと女は頷いた。
学校を出て15分くらい歩くと圭介の家に着いた。


俺は圭介に電話して、数分すると家から圭介達が出てきた。


「悪いな急に。」


「別に構わないけど、誰?誠の後に隠れてる女…もしかして彼女か?」


「ああ!」


昨日は女が居ると言ったがまさか連れて来るとは圭介も思ってなかったのか少し驚いていた。


「こんな真面目ちゃんとか珍しいな?」


「そうか?こいつ真面目に見えるけど昨日は工業高校の不良を二人も倒したんだぜ?なっ?」


「えっ、あ、あの…」


少しは会話が弾むように話を女に振ってみたが女は恥ずかしいのか顔が真っ赤になっていた。


「誠が昨日言ってた奴らか?情報集めてこいつらにも聞いたけど、学校でも必ず探しだしてやるって言ってたみたいだぞ?」


「誠さんに喧嘩売った奴らは狂連のチームの奴らで、あいつらは弱い奴らから金を奪ったり、悪い噂しかないです。」


しかしコイツ、前にもシンナー吸ってて辞めろって言ったのに、前よりも歯がボロボロになってるしまだ吸ってんのかよ!
女を送った後で、コイツに言い聞かせるしかねぇな。




< 24 / 182 >

この作品をシェア

pagetop