秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
そして次の日のテストは生徒会長に教えてもらっこ所が出ていてスラスラ解けた。
苦手な数学もちゃんと解けたしどうにか赤点は避けられそうだ。
これも生徒会長のおかげだった。
テスト期間中も生徒会長は私の家までバイクで送ってくれた。
午前中で終わるから歩いて帰ると言ったが、油断は出来ねぇと言われて送ってもらったんだけど、朝は通学してもあの空き地には不良は居ないし大丈夫なような気もするんだけどな。
そして無事にテストも終わり、やっと週末になった。
明日は土日だし朝もゆっくり寝れるのが嬉しい。
私は学校が終わるといつものように図書室に行って生徒会長を待って、生徒会長が迎えに来ると圭介くんの家に行ってバイクに乗って送ってもらった。
家にちょうど着いたら、引越し業者の車が来ていて、見るとこうちゃんの家に荷物を運んでいた。
お兄ちゃんが週末に引っ越してくるって言ってたけど今日だったんだ。
私はバイクを降りてヘルメットを取り、生徒会長にお礼を言おうとしたら誰かに名前を呼ばれた。
「サツキ?」
振り向くと背が高くて、耳と口にピアスをしている金髪の男の人が立っていた。
だ、誰?お兄ちゃんの友達だっけ?
「俺だよ、光輝だ!」
「えぇぇぇーこうちゃんっ!?
どうしちゃったの!まるで別人だよ!」
「そうか!?だけど俺の中では超普通なんだけどな?」
いやいや!普通じゃないでしょ?
「じゃあ俺は帰るから!」
「あっ、ごめんなさい!送ってくれてありがとうございました!」
「なになに!?サツキの彼氏?」
「ち、違うよ、この人はせ」と言いかけたら口元を生徒会長に押さえられた。
すると生徒会長は私の耳元で「生徒会長って言うな、一応彼氏だと言っとけ面倒臭えから」と言われて私は頷いた。
「えっ何だよ?」
「あのね、この人は学校の先輩で彼氏なの!」
「ふぅーん…彼氏ねぇ!まぁいいや!
じゃあ俺はまだ荷物を片付けてるし明日でも顔を出すから優くんにもよろしく言っといてな?」
「うん」
そう言ってこうちゃんは自分の家に戻って行った。
「誰今の?」
「こうちゃんは幼なじみなんです!
小学校四年生の時におじさんの転勤で引っ越したんですけど戻ってきたみたいですね。」
「ふぅーん…じゃあ俺は帰る、じゃあな!」
「はい!ありがとうございました!」
そう言って生徒会長は帰って行った。
でもこうちゃんがあんなに変わってるなんて…。
まだ私より背が低かったのに、身長が高くて格好良くなってた。
だけど見た目は不良だったけど、話してみると昔のこうちゃんのまんまだったから安心した。