秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
サツキと一緒に家を出ようと外に出ると、雨が降っていて、それも土砂降りで激しく降っていた。
「これじゃバイクで送るのは厳しいな…」
「どうしよう…」
するとお手伝いが雨は今夜まで降り続くみたいですと言った。
「雨が少し落ち着いたら傘を借りて歩いて帰ります!」
「お前…バカなの?
何時に止むかもわかんねぇのに歩いて帰らせれる訳にはいかないだろ?
どうせ明日も勉強するんだし泊まってけば?
兄貴も今日は居ないんだろ?」
明日もこんな雨が降ったら迎えになんて行けねぇし、仮にタクシーで帰らせてもワザワザ雨の中に行くとか面倒くせぇしな。
兄貴も居ないと言ってたし、姉ちゃんの服もまだそのまま残ってるし、サツキを泊まらせたら明日もわざわざ迎えに行かなくてもそのまま勉強を見てやれるしな。
まぁ…俺が面倒くせぇだけなんだけど。
「そんなっ!悪いですよっ!
着替えだってないし…」
「着替えなら俺の姉貴のを使っていい!
姉貴は病気で死んでしまってまだ衣類は捨てずに残ってる…」
「えっ…お姉さんが居たんですか?」
「ああ…だから姉貴の部屋もあるしそこを使えばいい!それに明日も雨だと俺も迎えに行けないかもしれないし、そうなると勉強が出来無いだろ?
明日の夕方には晴れるみたいだし気にせず泊まれば?」
「じゃあお言葉に甘えて泊らせてもらいます。」
「ああ!今日はもう勉強しないから姉貴の部屋を自由に使って、風呂とかは誰かに聞いて適当に入って構わないから。」
そう言って俺は姉ちゃんの部屋にサツキを案内した。