秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
暫くして時計を見ると、サツキが問題集をやり始めて一時間が経っていた。
「おいっ!」
サツキは一瞬ビクッとして返事をした。
「はい…」
「出来たか?」
「そ、それが…出来てません。」
「あぁっ!」
「ひぃぃぃー」
俺はサツキの所に行って問題集を取り上げて呆れた。
本当に昨日に教えた事も忘れちまうなんてテスト大丈夫か?
だけどちょうどお昼になったから休憩して二人で昼食を食べた。
「そう言えば生徒会長は何の本を読んでるんですか?」
「経済学についての本だよ。」
「今から勉強してるんですか?」
「大学に行く前には頭に入れとかなきゃなんないし、大学に行きだしたらこっちでも親の仕事の手伝いをさせられるからな。」
「生徒会長って偉いですね。
私は将来なんて何がしたいかなんてまだ決めてないので。」
「俺はお前が羨ましい。将来が決まってるのも嫌だぜ?生まれた時から俺は会社を継ぎことが決まってるんだからな。
だけど自由にはさせてもらってるし、会社を継ぐからにはしっかり勉強もしとかなくちゃいけないしな。」
もう俺も来年からは親の仕事の手伝いをしなきゃならねぇしな。
また勉強を開始してサツキに分かりやすく説明をすると今度こそ公式も覚える事が出来たのか問題集もスラスラ解いていた。