秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
サツキの家に着いたら、引越し業者の車が来ていて、見ると隣の家に荷物を運んでいた。
サツキはバイクを降りてヘルメットを取り俺の方をみた時だった。
「サツキ?」
声がした方を見ると、背は俺と同じくらい高くて、耳と口にピアスをしている金髪の男が立っていた。
サツキは誰?みたいな感じでその男をじっと見ていた。
「俺だよ、光輝だ!」
「えぇぇぇーこうちゃんっ!?
どうしちゃったの!まるで別人だよ!」
「そうか!?だけど俺の中では超普通なんだけどな?」
どうやら知り合いだったらしくサツキは驚いた表情をしたが嬉しそうにも見えた。
何か面白くねぇ…。
「じゃあ俺は帰るから!」
「あっ、ごめんなさい!送ってくれてありがとうございました!」
「なになに!?サツキの彼氏?」
「ち、違うよ、この人はせ」と言いかけたサツキの口を押さえた。
俺はサツキの耳元で「生徒会長って言うな、一応彼氏だと言っとけ面倒臭えから」と言うとサツキは頷いた。
知り合いでも良かったが一応、彼氏だと言わせた。
それに圭介達の前では誠と言うようになったけど、それ以外は生徒会長と俺を呼ぶし勘弁して欲しい。
「えっ何だよ?」
「あのね、この人は学校の先輩で彼氏なの!」
「ふぅーん…彼氏ねぇ!まぁいいや!
じゃあ俺はまだ荷物を片付けてるし明日でも顔を出すから優くんにもよろしく言っといてな?」
「うん」
そう言っえ男は自分の家に戻って行った。
「誰今の?」
「こうちゃんは幼なじみなんです!
小学校四年生の時におじさんの転勤で引っ越したんですけど戻ってきたみたいですね。」
「ふぅーん…じゃあ俺は帰る、じゃあな!」
「はい!ありがとうございました!」
そう言って俺は帰った。
だけど何かムカツク!
あんなにニコニコ笑いやがって、俺にはたまにビクビクするくせに。
気に入らねぇ…。
俺は圭介の家に着いてみんなと一緒に居たが、イライラしてすぐに自分の家に帰った。
俺は部屋に戻りベッドに寝転ぶと、サツキと幼なじみの男が頭に浮かんではイライラして遂、壁を殴ってしまった。
てか何で俺はこんなにイライラしてんだ?
あいつらと俺は関係ないのに…。
その日、イライラがおさまったのは風呂から上がってからだった。