秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
結局はもう一回、対戦したが結果は俺の勝ち!
だがわざとに負けるのも光輝に失礼な気もして普通に対戦した。
「なぁ、そろそろ止めないか?」
「ダメだ!俺が勝つまで止めない!」
俺はもう何も言えなかった。
すると風呂から上がったのかサツキはパジャマ姿で俺達の所に来て話しかけてきた。
「こうちゃん!誠が困ってるでしょ?
そんなに悔しいなら私がこうちゃんの代りに誠と勝負して勝ってあげる!」
「俺が負けんのにお前が勝てるわけねぇだろ?」
するとサツキの表情が一瞬にして変わり、光輝を睨みつけて言った。
「ああっ?私が負ける訳ねぇだろ?
ちょっと貸せやコラ!」
「えっ?ああ…」
「誠!やるぞ!?」
「お、おお…」
普段はドジで大人しめなサツキの豹変に、俺も光輝も驚いた。
サツキがコントローラーを光輝から凄い勢いで奪い、俺とサツキはゲームを始めた。
俺がサツキに負ける訳ねぇし…。
そして数分後…
「ま、マジかよ…」
「だから言ったでしょ?私が負ける訳ないって!」
サツキはドヤ顔で光輝に言ったが、光輝もまだ驚いていた。
それは俺も同じだった。
「お前ってゲーム好きなのか?」
俺はサツキに言った。
「好きと言うかたまにお兄ちゃんに相手させられてて、勝てなくて悔しかったから、一人で練習してたからじゃないかな?
さっ!もうゲームは止めるよ!」
そう言ってサツキはゲームの電源を切って片付けた。