秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
お兄ちゃんはテレビを付けてお笑い番組を見ながらゲラゲラ笑っていた。
「ねぇお兄ちゃん?」
「んー」
「お兄ちゃんが通ってた高校ってどんな高校だったの?不良とか沢山居た?」
「俺が行ってた工業高校は確かに不良の集まりだったな。
俺が暴走族に入ってたのはサツキも知ってるだろ?
そんな奴らが沢山居たよ。
まぁ俺は三年の時に引退して後輩に引き継いだし、俺等の代と今はどうかは知らねぇけどな。てかいきなりそんな事を聞いてどうしたんだよ?」
「お兄ちゃんと同じ工業高校の制服を着ていた不良を見つけたから気になって聞いてみただけだよ?
後、お母さんから電話があって、お兄ちゃんの好きなカニを送ったって言ってたよ?
明日には届くから明日はカニだよカニ!」
"まじか!?"ってお兄ちゃんは喜んでいて、私は話を変えた。
私が不良に絡まれたなんて言ってしまえば過保護なお兄ちゃんは心配するだろうし迷惑はかけたくない。
それに生徒会長も暫くは送ってくれると言ったから大丈夫だよね?
そう思う事にしてその日は早めに寝た。