秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜




「誰だよ人んちの玄関前で朝からうるせぇな!」


「「痛ってぇ」」


「はっ!?お前らだったのか?何か声がしてうるさかったから悪ぃ!
てかそんな所に立ってないで中に入れよ!」


そう優さんに言われて俺達は家の中へと入った。


「あれ?サツキは?」


「ああ!サツキならまだ寝てる!
昨日は遅かったし色々とあったから疲れてんじゃねぇの?
今日は休みだしサツキが起きるまで寝かせといてやれ!
昼には起きてくるだろうからサツキが起きたら皆で飯でも喰いに行こう!」


「サツキは朝は弱いみたいですね?
一度、俺がサツキを迎えに来たら、玄関の扉が開いたと思ったらパジャマ姿でしたから。」


「休みとか関係なしに朝は弱いな。
遅刻も一回、したみたいだしいつもギリギリで学校に着いてるみたいだしな。
サツキは勉強とか大丈夫か?」


「一応、俺が教えたんでこの前のテストは大丈夫だったと言ってました。
サツキはテストがあるのも忘れてたんで、勉強はすれば出来る方だからテストを忘れなければ大丈夫だと思います。」


「確かにサツキは少し抜けてるからな…
勉強面も誠にサポートしてもらってありがとな。」


まだ俺が卒業するまではいいが、卒業してしまったら大丈夫かはわかんねぇ…だけど友達も居るから何とかなるだろ。


「サツキは昔からそうだもんな。
勉強は出来る方だったけど、何処か抜けてるのは今も昔も変わんないんだな。」


光輝は笑いながら言った。


「そう言えば優くん、昔の写真とかねぇの?」


「ちょっと待ってろ!」


優さんは光輝に言われてアルバムを持ってきた。


俺もアルバムを見たが、小さい頃のサツキの写真の隣には、光輝が殆ど写っていて、見ていたらイライラしてきた。


そして光輝は昔の話を優さんとして笑っているし、光輝は俺にサツキとの思い出話を聞かせる為にわざとアルバムを見せたんだと思った。


それくらい光輝はサツキに本気だって事だ。


だけど俺だってサツキだけは譲れねぇ…。


昔は昔、今は今だ!





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