秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜
暫くすると、サツキが起きたのかリビングにやって来た。
「あっ、サツキ起きたか!休みだからって寝過ぎはよくないぞ?」
「ご、ごめん!ご飯もまだだよね?
今から着替えて作るから待ってて!」
慌てたサツキは急いでリビングを出て行った。
「冗談で言ったのに、慌てて用意をするのはサツキらしいな。」
確かにと俺も思った。
慌てて用意をしてる姿は二回目だけど、休みだしそんなに慌ててしなくても大丈夫なんだけどな…。
用意を急いで済ませたサツキはリビングにやって来た。
「サツキ!お昼は皆でどっかに食べに行こう!こいつらお前が起きる二時間前から家に来てるし、四人分を作るのは時間もかかるだろ?」
「え?いいの?私としては助かる!」
急がなくても良かったのかって顔をしているサツキは、いつもは髪の毛を結んでないが、今日はポニーテールにしていて、それが凄く似合っていて可愛いと思ってしまった。
それに少し顔が赤いし何を考えてんだ?
「じゃあ行くか!」
優さんがそう言って、皆で家を出ると優さんの車に向かった。
サツキが助手席の方に行ってるのを見て、俺はサツキの腕を捕まえた。
「サツキは俺と一緒に後部座席に乗るぞ!」
「何だ誠?そんなにサツキの隣がいいのか?
クールだったお前だったけど、それだけサツキの事を好きなら兄としては安心だな!」
優さんは笑いながら言った。
俺はサツキの手を握ると、指を絡ませた。
光輝に俺達が恋人だってのを見せつけるように。
だがサツキは恥ずかしいのか顔が真っ赤になっていた。
だがその瞬間…
「サツキっ!」
光輝はサツキを抱き寄せるように肩を掴んで引き寄せた。
「うわぁ!」