秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜

「昨日の事もあるし油断は出来ねぇからとにかく明日からは迎えに行くからな！」


「う、うん！」


俺が真剣に言うと、サツキも少しは危機感を感じたのかわかってくれた。


暫く車を走らせて、サツキの家から少し遠いファミレスに来た。


皆で中に入り、注文をして皆で食べた。


ご飯を食べた後に優さんが遊びに行こうと言って、ゲームセンターに行く事になった。


久しぶりのゲームセンターなのか、サツキは一人ウキウキしていた。


「うわぁ！これ可愛いなっ」


俺はサツキの後ろを付いて行くと、サツキらUFOキャッチャーの前でウサギのでかいクッションを見て欲しいのか、財布を取り出してチャレンジをしだした。


だが何回かしたが取れなくて、諦めようとしていたサツキの所に俺は行った。


「コレが欲しいのか？」


「うん…だけど全然、ダメ！だから諦める。」


「じゃあ俺が取ってやるよ！」


そう言った俺はお金を入れて挑戦しだした。
実はUFOキャッチャーは苦手だ。
圭介は上手いんだけど、俺は得意じゃないからやらない。
だがサツキが凄く欲しそうだったし、俺はウサギを取ろうと何度か挑戦したが、ウサギはしぶとくなかなか取れなくて、それでも俺は諦めずにお金を入れた。


「誠！もういいよ？お金も勿体無いし…」


「でも欲しいんだろ？次ぎで取れるかもしれないしな。」


そう言ってまたお金を入れたがやはりウサギは取れなかった。


後、もう少しなのにウサギにイライラしてきた。


「誠って下手くそだな？」


「ああっ！」


「どけよ！俺がサツキに取ってやるから！」


光輝はそう言って俺を押し退けるとお金を入れた。
俺も苦戦したんだし取れるわけねぇだろ。
そう俺は心の中で思った。


だが…


「ほら！誠が随分、お金と時間を使ったみたいだけど一回で取れたぞ！」


「あ、ありがとう…」


光輝は俺をイライラさせるような言い方をした。


「俺が何回もしたからウサギがいい位置まで来てたんだ！一回で取れたくらいで調子にのんな！」


「そんなに悔しいのか？だよなー、彼氏なのにサツキに良い所を見せられなかったもんな？」


「テメェ…」


「こ、こうちゃん！誠もっ！
ほらっ、他のゲームしに行こうよ！」


サツキは俺達の腕を掴んでその場を離れた。