主人公
転校生
それから一週間くらいした。
そうそう、嬉しいことに秋也くんとクラスが一緒なんだ!
席替えをしたから席が近いんです!!
はぁ…今日も素敵だなぁ…
惚れ惚れとしていると、先生がこの幸せな毎日を壊す言葉を言い放つ。
「転校生来たから紹介するなー。
よし、入れ。」
「はい。」
その一声で分かる、鈴が鳴るような声。
入ってきた子は、セミロングくらいの緩くウェーブがかかったとても触り心地の良さそうな栗色の髪。
全体的に、小さい感じ。
いかにも主人公です。みたいな子。
隣で秋也くんが呟く。
「まりな…?」
みたいな感じで。
本当に小さい声だったけど、聞こえてしまった。