嘘とワンダーランド
「えっ…?」

訳がわからなくて、わたしは聞き返した。

もしかして…わたし、今京やんに告白されてる?

何で?

どうして?

「どう言うことなの?」

戸惑うことしかできなくて、わたしは聞いた。

どうして京やんに告白されているの?

「お前のことがずっと好きだった。

友達じゃなくて、1人の女としてお前を見てた」

京やんの唇が動いて、音を発した。

それに対して聞き間違いをしなかった自分を恨みたかった。

何かの間違いだって言ってよ、京やん。

「そんな、ジョーダンを言わないでよ…」

突然の告白にどう答えればいいのかわからなくて、京やんから目をそらすようにうつむいた。

頭の中に、課長の顔が浮かんだ。
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