嘘とワンダーランド
京やんはわたしを見つめた。

そりゃ、驚くのも当然だよね。

エイプリールフールでもないのにこんなことを聞かされたら、驚かないって言う方が間違ってるよね。

半年間も黙っていたことを謝らなきゃ。

そう思った時、
「ああ、何だそう言うことか」

京やんが言った。

えっ、ウソ?

意外にもあっさりと事実を受け入れられたことに、わたしは驚いた。

さっきまでの緊張は一体何だったんだろう?

こう言う事実って、案外受け入れられるものなのね。

そう思った時、
「何だって!?」

京やんが大きな声を出したので、わたしは椅子から落ちそうになった。

時間も時間と言うこともあり、何事かと言うように視線がわたしたちに集中した。
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