嘘とワンダーランド
2◆ビターな生活と新しい下着
「京極、ちょっといいか」
課長に呼ばれたとたん、京やんは病気なのかと聞きたくなるくらいに顔を青くした。
「ちょっと、京やん何をしたのよ?」
わたしは小声で京やんに話しかけた。
「いや、何にも思い浮かばねーんだけど…」
青い顔のままで京やんは答えると、椅子から腰をあげた。
わたしも何をやったのかと考えてみたけれど、これと言って何も思い浮かばなかった。
まさかとは思うけど、取引先の会社への偵察だと称してわたしと一緒に甘味処でクリームあんみつをこっそり食べたことがバレた…な訳ないか。
と言うか、1年…いや、2年前の夏の出来事が今頃になってバレたとは到底思えない。
クリームあんみつを食べたことは事実だけど、やるべき仕事はちゃんと終わらせた訳だし…。
それよりも、一体どうしたんだろう?
わたしは課長のデスクへと向かう京やんに視線を向けた。
京やんは課長のデスクの前に立つと、
「…何かご用でしょうか?」
と、課長に質問した。
「京極」
京やんの名前を呼んだ課長に、この場の空気が凍ったのがわかった。
課長に呼ばれたとたん、京やんは病気なのかと聞きたくなるくらいに顔を青くした。
「ちょっと、京やん何をしたのよ?」
わたしは小声で京やんに話しかけた。
「いや、何にも思い浮かばねーんだけど…」
青い顔のままで京やんは答えると、椅子から腰をあげた。
わたしも何をやったのかと考えてみたけれど、これと言って何も思い浮かばなかった。
まさかとは思うけど、取引先の会社への偵察だと称してわたしと一緒に甘味処でクリームあんみつをこっそり食べたことがバレた…な訳ないか。
と言うか、1年…いや、2年前の夏の出来事が今頃になってバレたとは到底思えない。
クリームあんみつを食べたことは事実だけど、やるべき仕事はちゃんと終わらせた訳だし…。
それよりも、一体どうしたんだろう?
わたしは課長のデスクへと向かう京やんに視線を向けた。
京やんは課長のデスクの前に立つと、
「…何かご用でしょうか?」
と、課長に質問した。
「京極」
京やんの名前を呼んだ課長に、この場の空気が凍ったのがわかった。