嘘とワンダーランド
10◆嘘とワンダーランド
目を開けると、そこは課長の腕の中だった。
腕の中から見あげると、彼はまだ眠っていた。
カーテンのすき間から差し込んでいる光に、朝がきたんだと言うことに気づいた。
そうだ、今日はまだ平日で会社がある日だ。
のんびりと寝ている場合じゃない。
「正文さん、起きてください」
課長の腕を揺すりながら、わたしは声をかけた。
「――んっ…若菜、もう少し…」
「何を言ってるんですか。
もう朝ですよ」
そう言った私に、
「もうそんな時間か…」
呟いた後、課長は目を開けてあくびを1つした。
わたしの方にもあくびがきたので、つられるようにあくびをした。
「今、何時だ…?」
課長は枕元に置いてあった眼鏡をかけた後、スマートフォンに手を伸ばした。
腕の中から見あげると、彼はまだ眠っていた。
カーテンのすき間から差し込んでいる光に、朝がきたんだと言うことに気づいた。
そうだ、今日はまだ平日で会社がある日だ。
のんびりと寝ている場合じゃない。
「正文さん、起きてください」
課長の腕を揺すりながら、わたしは声をかけた。
「――んっ…若菜、もう少し…」
「何を言ってるんですか。
もう朝ですよ」
そう言った私に、
「もうそんな時間か…」
呟いた後、課長は目を開けてあくびを1つした。
わたしの方にもあくびがきたので、つられるようにあくびをした。
「今、何時だ…?」
課長は枕元に置いてあった眼鏡をかけた後、スマートフォンに手を伸ばした。