可愛い俺の仔猫ちゃん
そんな2人を見て怪訝な顔をする空月。

「襲われかけた」

「ふっ…うっ、ひっく……」

無垢で純粋なのは危険。

「どうしてそんなことになった?月陽、ちゃんと話して」

流石の空月も険しい顔つき。

「ふぇ…んっく、うぇえん……」

「月陽、もう大丈夫だから泣くな。酷く怒ってごめんな」

リビングの床に座り込んで泣き止まない月陽の頭を優しく撫で、背中をポンポンっとリズミカルに叩いてやる。

「うぅ…ごめんなさい…っ、ふっ…」

話せない月陽の代わりに翔輝が全て話す。

「月陽、まず勝手に夜出て行くこと自体間違ってる。月陽は親切に道を教えてあげようとしたんだろうけど、そういう時は知りませんって言って早く逃げろ。分かった?」

「はい…」

「しばらくは1人で外出禁止にするからね。翔ありがと、俺も悪かったよ」

「兄の目線と俺の目線はやっぱ違うんだな」

そう言って苦笑いする。

「翔ちゃん、ありがとう。ごめんなさい…」

「もういいよ。次からはちゃんと気をつけること。いいか?月陽は俺たちとは違って力も弱いし男には勝てないんだからな。それに自覚はないかもだけどそこらの女より可愛んだから!!みんな下心持って寄って来るんだぞ、警戒心持て!」
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