可愛い俺の仔猫ちゃん

第1章

無垢な純粋少女

「月陽(つきひ)！起きろ！」

身長はあまり高くなく、色素の薄いふわふわの髪の毛、高校生の割には子どもっぽい顔立ちの少年は自分と雰囲気が似ている月陽と呼んだ少女が眠る布団を剥ぐ。

「やだぁ、眠たいの〜。うぅ、寒いぃ…」

月陽はお気に入りの抱き枕を抱いて小さくなる。

「学校遅刻するじゃん！早く！」

「空月(あつき)、引っ張ってー…」

月陽は仕方なく抱き枕から手を離し、その手を空月に向かって差し出す。

「ったく、ほら！」

その手をぐっと力強く引っ張って月陽を起こしてやる。

色素の薄い髪の毛は背中の真ん中ぐらいで、寝起きのせいでボサボサ。身長は150には満たず。

2人はよく似ている、双子だ。

「早く朝御飯食べて！」

「いただきまーす！」

月陽は急いで制服に着替えて髪をとかし、朝食が並ぶ食卓に座る。

そんな食卓には2人の両親の姿は見えない。

「ほら！食べたら行くよ！翔が待ってる！」

「ん！」

2人は急いで玄関を出て、最後に空月が鍵をかける。