可愛い俺の仔猫ちゃん
月陽は体を起こすと薬とコップを翔輝から受け取り口に入れる。

「あとこれな」

ペタッとおでこに冷感湿布を貼って、寝かせる。

「翔ちゃん、ごめんね…」

「気にするな。俺ここにいるから眠っていいよ?」

「ん…」

翔輝にそう言われて、月陽はゆっくり目を閉じるとそのまま寝息を立て始めた。

「…っ」

熱で赤くなった頬とうるうるした瞳に翔が平気なわけがなかった。

月陽に顔を近づけると熱い息がかかる。呼吸が荒くてやっぱり苦しそう。

そんな月陽の額に翔輝がそっと唇を当てる。

そうすると荒かった月陽の呼吸が少し落ち着く。

…襲ってしまいたくなる、自分のものだけにしたくなる。

そんな野生本能を抑えるために教科書を開き、今日やるであろう授業の範囲を月陽の机を使って自主学習する。

昼食を食べらせるために月陽を起こそうとしたけれど、すやすや眠る月陽を起こす気にはならずに、翔輝は自分だけ適当に昼食を食べてまた机に向かった。

月陽がら起きたのは夕方の5時。8時間は寝てるから夜寝られないかもしれない。
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