可愛い俺の仔猫ちゃん
「俺、風呂入るね」

「うん」

すごく困惑してる月陽。そのうちなるようになると、そう空月は思った。

空月がお風呂から戻ると月陽はソファで静かに寝息を立てて眠っていた。

「おいおい…」

呆れたようにため息をついて、月陽を起こした。

「もうちょっと、寝たい…」

空月が起こしても起きる様子は見られない。

「ほんっとに…」

いつも寝起きが悪い月陽に痺れを切らした空月は月陽を抱っこしてそのままの状態でお風呂の浴槽にぶち込んだ。

ーーーージャボーン!

「うわぁあっ!!」

さすがの月陽も起きる。

「月陽が悪いんだからな。俺がいつもどれだけ苦労して起こしてると思ってんの」

「うぅ…空月のバカ!鼻に水が…ごほっ」

「いいから服脱いでさっさと風呂入れ!じゃあね」

バタンとドアを閉めて、空月は去って行った。

「空月なんて大嫌い!」

むすっとしたまま、いつも通りにお風呂に入ってリビングに戻った。空月はもういない。

食卓に1枚のメモ用紙。

《ちゃんと髪を乾かして寝るように。また風邪引いてもらったら困るから》

「バカ…」
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