可愛い俺の仔猫ちゃん
花火が終わった帰り、ワッフルを買って帰路を辿る2人。

「月陽くらい大丈夫だよ。俺だって普通に力あるんだからな」

翔輝は中学までバスケットボールをやっていたし、体も程よく筋肉がついて綺麗に引き締まっている。

「でも重たいもん」

「何言ってんの?月陽ちっさ過ぎだから」

「ちっさくないから〜〜〜」

「俺はそんな月陽が可愛いと思うんだけどなー?」

そう言うとまた頬をピンクに染める。

「そう言うこと、言わないのー!」

そんな風に喋っていると家の前に着く。

「ただいま!!空月、お土産買ってきたよ〜〜」

「おかえり。楽しかった?」

「うん!写真いっぱい撮った!あとで見せるね!お腹治った?」

「治ったよ。翔ありがと…月陽といい感じになれた?」

翔輝に耳打ちする。

「…お前、もしかして最初から腹痛なんて」

「ははっ」

「やられたよ。…月陽はもらった」

「そ。よかった」

「よかったのか?」

「俺だって兄だよ?変な男にとられるんだったら翔輝が断然安心」

「そっか」

「2人とも何話してるの?」

「男同士の秘密の話」

「何それずるい!」

空月の言葉に眉を寄せる。
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