可愛い俺の仔猫ちゃん
「翔輝先輩は音楽とか好きなの?」

「うん!あんなんだけどピアノとかも弾けるの!お部屋にはおっきいスピーカーとかもあるんだよ!よし、ヘッドフォンだ!」

そうして2人は買い物を終えて帰宅した。

「あれ、鍵かかってる、まだ帰ってないのか」

自分で鍵を開けて家に入る。昔は両親と4人で住んでいた家。アパートでもマンションでもない普通の一軒家は双子には広過ぎる。

「ケーキの準備しよっと」

だれもいない家で一人、明日のためにケーキのスポンジを焼く。毎年お決まりのブッシュ・ド・ノエル。

そうして1時間、あとは明日生クリームをホイップして飾り付けるだけ。

「ただいま」

「空月!おかえり!」

いつもより遅い帰り。

「甘い匂いがする」

「明日のケーキ焼いてたの」

「なるほどね。楽しみにしてる」

「うん!」

空月は甘い物大好きだけど、翔輝は苦手だから生クリームをつけてない部分も作らなければいけない。

「月陽先風呂入る?」

「んーん、先入っていいよ〜」

「おっけー」
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