可愛い俺の仔猫ちゃん
「…うん、美味い。ばあさんと同じくらいじゃ」

「おばあちゃんには敵わないかな」

そう苦笑いする月陽。

「美味しいわ、月陽ちゃん。空月君も毎日月陽ちゃんが作った晩御飯が食べれてるなら心配ないわね」

「うん、月陽の料理は美味しいよ」

「えへへ、ありがとう。美味しく食べてもらえるのが1番嬉しい!」

こんな晩御飯の時間をあまり経験したことのない2人はずっと笑っていた。

「空月君、月陽ちゃん、お風呂沸いてるから行きなさい」

「あ、おばあちゃん、片付けは私がする。空月、お風呂先に行っていいよ!」

「いいのよ、このくらい。美味しい晩御飯食べさせてもらったんだから」

「んーん、私がやるよ。あまり会えないからたまにはお手伝いさせて?」

「…じゃあお言葉に甘えようかしらねぇ…」

「うん!任せて!」

そんなこんなで時間はすぐに過ぎてしまい、いつもなら田舎の夜空には星が見えるはずなのに、雲があるせいで見えなかった。

雨が降り出したのは月陽がお風呂を出てから。

「あらやだねぇ、雨が降り出したわ」
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