可愛い俺の仔猫ちゃん
「よし、これでおっけー」

空月は布団と布団の間にあった20センチを埋めて、布団くっつけた。

「寝よう」

「ん…」

くっついたとは言え布団は2つ、それぞれの布団に入った。

「こっちおいで」

空月に呼ばれて2つの布団の境界線まで行った。

すると頭に温かい手が回ってきた。

「大丈夫大丈夫」

そう言われて頭を撫でられる。そう、昔両親がよくやってくれていたように。

「空月…っ」

「大丈夫だろ?」

「うんっ」

そんな兄の胸に顔を埋める。

「ったく、甘えん坊すぎだから」

「えへへ、昔はよく一緒に寝たね」

「そうだね、そんな時期もあった…」

両親のダブルベットに一緒に入って寝ていた時期を思い出す。

「お父さんもお母さんもいなくなっちゃったけど、空月がいるから寂しくないよ」

いつの間にか雷は鳴り止んでいて、そのうち2人は眠りについた。

「おじいちゃん、おばあちゃんおはよう」

朝の7時、2人がいる居間に行く。

「あら、空月君おはよう。もう少し寝てても大丈夫よ」
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