From

ああ、そうだ。

今日はお葬式だ。

玄関を開けると叔父さんと叔母さんはもう喪服を着ていた。

「玲奈ちゃん、聡斗くん、制服に着替えて。出る前に学校にも電話して。」

そして私は高校に、聡斗は中学校に電話した。
制服に着替えて叔父さん、叔母さんの車に乗り込んだ。

「ねえ、聡斗はなんて言われた?」

「しっかりな、生きるんだぞ。っだって。」

「ん。そっか。」

「姉ちゃんは?」

「クラスの皆さんには伝えますか?っだって。」

「なんて言ったの?」

「伝えなくて大丈夫です。って言った。」

「なんでだよ。先生に伝えてもらった方が楽じゃんかよ?」

「いや、なんか、みんなの反応が見たくて。それにこういう事は私から話さなきゃ。」

「そう、だよな。」

そう言っている間に会場となるホールに着いた。

ここでお葬式をするんだ。

そうして私達は、準備を始めた。
< 12 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop