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パパとママに最後の挨拶をする。

最初に出たのは聡斗だった。


「…父さん、母さん。
いつも反抗して、ごめん。
せっかく作ってくれたご飯も、不味いって言ってごめん。
いつも夜遅くに帰って、心配させてごめん。
 本当に…いっぱい…謝ること…あるけど……
こんな…親不孝な…俺をっ…ここまで…
育ててっ…くれて…っ…ありがとうっ…!
…ありがとうっ………!!!」

聡斗の言葉を聞いて、私もちゃんと伝えないと、そう思った。

「パパ。ママ。
いつも優しくて、ママは美人でパパは格好よくて、本当に自慢の親だった。
毎日のように言っていたわがままも、受け入れてくれてたよね…。
無茶なお願い、いっぱいしちゃって、ごめんね…。
パパとママは、天国で見守っててね。私が…聡斗を守るから…。
私が…しっかりしないと…わかってるから、心配しないで?
パパ…ママっ……今まで…本っ当にっ….!!…ありがとうっ…!
……最高の…最高のっ…パパとママだよっ…!!」

聡斗も、私も、静かに流れていく涙が止まらなくなっていた。

そして、パパとママが焼かれる時間になった。


「玲奈ちゃん、聡斗くん。最後に…最後に。手を握ってあげて?」

「…うん。」

ギュウッッ

…冷たい。そう思った。

私をぎゅっと、暖かく抱きしめてくれたあの手は、もうないんだ。






もう、終わったんだ。
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