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「ねえ、絢花お姉ちゃん。なんで私に会おうと思ったの?」
「あ、うん。それはね…。ずっと、ずっと、凛花に謝りたかった。」
驚いたような顔をした凛花。
「あの日。失せろって言って、
うざいって言って…ひどいこと言って、
本当に、ごめんっ…! まさかっ、あの後…
凛花が…帰ってこないとはっ…思わなくってっ!!」
私が涙でひどい顔になっても凛花は静かに聞いてくれた。
「ごめんっ…!ごめんねっ!!!…お姉ちゃん…失格だよね…」
「絢花お姉ちゃん…」
そんな私を凛花はぎゅっと抱きしめてくれた。
暖かな温もりを感じた。
「絢花お姉ちゃんっ…!」
やっと言えた。罪悪感で押しつぶされそうになっていたあの頃。
…1つ、心残りが消せました。
すると、凛花が口を開いた。
「実は私さ、絢花お姉ちゃんに渡したいものがあるんだ。」