GOLD BOY〜不良彼氏〜
そして菊哉は本当に一分で反省文を書き終わり、再放送ドラマが始まるまでに家には帰れた。
私の脅しが効いたらしい菊哉は、その後の一週間ぐらいは授業をサボることなく大人しかった。
意外にも、私には元不良の二人は頭が上がらない時があるらしい。
それが分かったのは、ある日の昼休みだった。
私と葵は買い弁で、同じパンを私の教室で頬張っていた。
ゆずと菊哉はゆずの手作り弁当を屋上で食べたいと二人で屋上へ行ってしまった。
葵は誰か分からない席に座って、私は自分の席に座って、私の机で二人で向かい合う形で食べていた。
すると、急に廊下が騒がしくなった。
………何…?
そしてガラッと大きな音をたてて私の教室のドアが開いた。
そこから入ってきたのは、あの睨んでやったギャル達だった。
人数は4人。
化粧が、あの時と比べて確実に濃くなっていた。
へー…気合い入ってんなー…。
何だったらそんなに気合いを入れることが出来るの…。
私も知りたい!…とは思わないけど。
「ねぇねぇ、葵くんだよねぇ」
え?誰に話し掛けてんの?
葵……に話し掛けてんの?
は?は?は?
明らかに葵に興味ありそうな顔で葵に話し掛けるギャル達。
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