GOLD BOY〜不良彼氏〜
「寂しかったってこと?」
自分であんなセリフ言っといて、自分で恥ずかしくなる私。
私と同じくらい頬をピンク色にしてる葵は、更なる反則なセリフを口にした。
仰向けだった体を起こして、私の目の前に体を乗り出してきた。
「なあ、寂しかったんだろ?」
「そ、それもある!」
「それも?ってことは、他に何かあるってこと?」
つい流れで『空気扱いするから!』と叫びそうになった。
でも今言う場面ではないと、ご機嫌な葵を見て思い口を閉じた。
私の寂しかった発言だけで、さっきまで不機嫌だった葵は急に機嫌が良くなった。
どこまでも単純な葵。
だからこそ、その葵にわざわざ嫌みを言いたくなかった。
「その他って、何?」
「あー…、それ忘れていいよ」
「そう言われると、逆にもっと聞きたくなんだけど」
この意地悪大好き美鈴様が、この変態元不良たまにドS葵に気を使ってあげてんのに。
なんなんだ。
そんなに聞きたいの?
だったら言ってやるぞ。
その代わり後悔してもしらない。
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