GOLD BOY〜不良彼氏〜



タンスの中からスウェットを取り出し、ブレザーを脱いでワイシャツのボタンを外していく葵。



ちょ、おいおい!あたしいるんですけど!



さっきのテストの話なんか聞いてないかのように、一切それからその話題には触れずに脱いでいく。



そして、私が部屋にいないかのように着替えるのが、妙にムカついた。



「あのさ、あたしいるんだから気遣ったりしないの?」


「何を?」


「着替えるのを!」



ついに上半身裸になった葵を直視する事が出来ず、窓の方に体ごと向きを変えた。



すると、ギシッとベッドが鳴る音が聞こえた。



上半身裸の葵が、ベッドに乗ってきたらしい。



「あれあれー?もしかして恥ずかしいのー?」



見ないように、わざわざ窓に体の向きを変えたっていうのに、葵から近付いてくるから意味が無くなった。



チラッと横を見ると、葵の筋肉質なお腹が目に入った。



でも、すぐに逸らした。



意外と葵が近くにいて、見てるのがバレると変に馬鹿にされたら嫌だから、すぐに逸らした。



それでも、葵は小学生の男子が好きな女子をいじめるように――…



「もう何回も裸なんか見てんだから、いい加減に慣れろよなー」



私をいじめてきた。



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