GOLD BOY〜不良彼氏〜
第3章【危機一髪】
★ひとりぼっち
バイクに乗ってた時のことは、ひたすら私が葵を叩いてることしか覚えてなくて、
送ってもらって、自分の家に帰ってからの記憶だけは何故か鮮明に思い出せた。
―…あれから数日。
私たちは相変わらずの毎日を送っていた。
「佐々木ーっ!お前そんなに留年したいのかーっ!」
放課後、天沢先生と他の先生の数人で、窓を割っちゃったらしい葵が捜索されている。
ったく、窓割っちゃったとか小学生並みだよ。
私なんか小学生の頃だって窓割った事なんかないのに。
…なんて、考えてもしょうがないんだけど。
私はというと、あと一週間後にある学校祭の委員に選ばれてしまったため、とある教室で準備をしている。
各クラスに一人ずつ学校祭の委員がいて、葵のクラスの委員は意外にも葵。
最初は信じれなかったけど、
後から、帰る時に『美鈴がやるって言ってたから』って嬉しいこと言ってくれたからニヤケた。
でも、あの葵がそんな真面目なことするはずもなく、放課後委員で集まるときがあっても
葵が来たことがあるは、最初の時間だけだった。
.