GOLD BOY〜不良彼氏〜
ただ遊んだり、悪いことしたりするだけの友達なら、葵の性格からして助けたりしない。
ましてや、私の約束を破ってまで助けに行く友達なら、信用してないと行くはずがない。
葵は信用してる友達のためなら、自分の身が危なくても、たぶん何でもすると思う。
だから、私がその友達を悪友と呼ぶのは間違ってる。
今度から、葵の友達と呼ぼう。
私が一人でそう決断してるとコンビニの入り口から、
ついさっき、私の中で葵の"悪友"から葵の"友達"に変わった、不良軍団が入ってきた。
「お!葵!」
コンビニに入るなり、入り口近くにあるカウンターに座ってる葵に気付いて、
近付いてきた。
分かりやすい葵は、にっこりとは笑ってないけど、表情が優しくなり嬉しそうだった。
「慎悟からメール来た?なんか今日も集まるみてぇだな」
「やっぱ集まんの?メール来たけど、まだ見てねぇんだよ」
「お前も?俺も見てねぇよ。メールとかめんどくせぇよなぁ」
葵よりは落ちついた金髪の不良は、話し終わると他の不良達がいる飲み物コーナーに行った。
.