GOLD BOY〜不良彼氏〜



それから私は身動き出来なくて、何とか知ってる公園だったから家に帰ることは出来た。



その後のことは覚えてない。


たぶんお風呂にすら入ってなくて、ベッドにそのままうつ伏せで倒れたんだと思う。


それからは涙が止まらなくて、どうしても止まらなくて、声押し殺したいのに声出ちゃって。



布団被って、惨めにヒックヒックと声出して一晩中泣いていた。



次の日起きたのは、携帯のアラームが鳴ったいつも通りの6時で、


お弁当作ってシャワー浴びて、いつもより早めに学校を出た。



いつも朝は迎えに来てくれる葵も来てくれるはずはなくて、


もしかしたらと思ったことで、余計に自分が惨めに思えた。



早めに着いた教室にはまだ誰もいなくて、いくつかの机の横には、鞄がかかっていた。



きっと朝練のある人の鞄だろう。



教室に1人で何もすることがないから、私は机に伏せて寝ることにした。



丁度目を閉じて寝ようとした時、教室の扉が急に開いた。



そこから出てきたのは――…




「美鈴!?早くない!?」

「明日は嵐なんじゃね?」




ゆずと、菊哉だった。



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