GOLD BOY〜不良彼氏〜



たこ焼きが売ってるところは、案外簡単に見つかった。



校庭にたくさんある屋台のうちの一つだった。



たこ焼きが売ってる屋台には、一つの長い列があって、行列が出来ていた。



でも、その行列には女の子ばかりが並んでいて、キャーキャーと嬉しそうに声を上げていた。



たこ焼きごときに、何がそんなに嬉しいんだろう…。



そんな疑問を抱えながらも、その女の子ばかりの行列に並んだ。



すると、前に並んでいる一年生の女の子二人組の話してる声が耳に入った。



「佐々木先輩ってかっこいいよねぇ」

「喧嘩強いってとこが、また魅力的だよねぇ」

「何かさ、女は守ってやるって感じでよくない?」

「今の男はヘタレばっかだもんねぇ」



“佐々木先輩”


佐々木先輩って………葵のこと?


へぇ、一年生の女の子にも人気あって有名なんだ。



誉められるのは嬉しいけど、他の女の子に葵のことを話されると嫉妬してしまう。



それは尚更、今は葵と喧嘩してて彼女の私でも、葵を遠く感じるからだと思う。



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