GOLD BOY〜不良彼氏〜
「自分の女のことは自分が一番分かっていたいっつうのが男なんだよ」
ベッドの真ん中で胡座で右手の人差し指と中指で煙草を挟んで口から煙をフーと吐く葵。
つまり、葵が怒ってた相手は私じゃなくて慎悟くんなんだってことを葵は話してる。
少しは、いや30%くらいは私にムカついたってこともあるんだけど、ほとんどは慎悟くんらしい。
男のプライドが傷ついたから慎悟くんにムカついたらしく、
私は内心私に100%ムカついてたっていう事実じゃなくてよかった、とホッとしていた。
「まあ、次他の男がいいとか言ったら俺どんなるか分かんねぇけどな」
ホッとしたのは一瞬で、その葵の一言で背筋が一気に凍った。
「意外と俺、嫉妬深いから」
ケラケラと笑いながら軽くそう言う葵にも背筋が一気に凍った。
意外と、っていうか
性格からして嫉妬深いけどね。
いや、嫉妬深いって最初から知ってたけどね。
でも葵が嫉妬するってことは私をそれくらい好きってことだから………え?私のことそんな好きなの?
「ねえ、あたしのこと………どのくらい好き?」
無意識にそんなことを聞いてた。
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