GOLD BOY〜不良彼氏〜



上から順番に葵の手で外されていくボタンを、葵に阻止されつつ自力で止められたのは



ボタンをほとんど外し終わった葵が最後のボタンに手をかけようとした時だった。



あ、あぶねー…



「こ、これ以上やったら、本気で怒るからね」

「え?」

「え?じゃないよ!」

「は?俺がお前のことどんくらい好きか教えてっつったじゃんかよ」



そういう意味じゃねぇよ!

『体で教えて♪』なんて一言も言ってねぇよ!

聞き間違いだ!聞き間違い!



それ以外にどうしたらそんな方向に捉えられるんだよ!



私には分かんない!



これ以上はのんびりと葵の行動を見てるだけでは危ないと感づいた私は葵を必死で上に押した。



退けよ、と。


襲うなよ、と。



言ってはいないけど、そういう意味を込めながら葵の胸板を必死で葵を上から退かそうと押した。



「んだよ?」



んだよ?じゃないよ!



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